竹中平蔵氏のキャリアを語る上で欠かせないのが、人材派遣大手パソナグループの取締役会長としての活動と、それに伴う厳しい世論の反応です。竹中氏は2009年にパソナグループの取締役会長に就任し、2026年8月に退任するまで約13年間にわたり同グループの経営中枢に座り続けました。
小泉政権下で進められた労働者派遣法の規制緩和(製造業への派遣解禁など)は、企業のコスト削減と雇用調整の柔軟化をもたらした一方で、非正規雇用の急増と中間層の縮小を生み出したとする批判が根強く存在します。これに対し、政府の政策決定に関わりながら人材派遣ビジネスのトップを務めた経歴が、「利益相反(政策誘導による私企業の利益拡大)」ではないかという激しいバッシングを招きました。
世論調査やネット空間における経済政策への評判と批判は二極化しており、生産性の向上を評価する市場派と、所得格差拡大の元凶とみなす慎重派の間で、現在も激しいイデオロギー対立が続いています。