完璧に仕上げたご祝儀袋も、当日の受け渡しで雑に扱ってしまっては台無しだ。多くのマナー講師が警鐘を鳴らすのが、バッグやスーツの内ポケットからむき出しの状態で取り出す行為である。ご祝儀袋は必ず「袱紗(ふくさ)」に包んで持参するのが大人の嗜みだ。
慶事における袱紗の包み順は「左→上→下→右」の順であり、開いたときに右側が開く「右開き」にするのが作法である(弔事の左開きと逆になるため注意したい)。受付の前で袱紗から丁寧に取り出し、畳んだ袱紗をご祝儀袋の下に敷いた上で、相手から見て名前が正面になるよう時計回りに反転させて両手で手渡す。「本日は誠におめでとうございます」という祝辞を一言添えるだけで、立ち居振る舞いの完成度は飛躍的に高まる。