高級ラグジュアリーファッション業界において、かつてグッチ・グループを牽引し、自らの名を冠したブランドで世界を席巻したトム・フォード。彼の美学は、映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』の劇中衣装にも色濃く反映され、極限まで洗練されたマスキュリンなエレガンスを世界に提示した。
最高峰のモード界が提示するグラマラスな世界観と、ケン・フォードが追求する実直な機能美。アプローチこそ異なるものの、「男の佇まいを美しく整える」という究極のゴールにおいて、両者は不思議なほど共鳴している。日常に溶け込む贅沢をどう楽しむか。その答えが、現代のローファー選びに集約されているのだ。