このビルが世界的な知名度を獲得した最大の要因は、アニメーション制作における破格の描写力にある。劇中で重要な舞台のモデルとなったことで、若者たちの集う聖地へと一気に変貌を遂げた。配給を担う東宝株式会社が手掛けた大ヒット映画『天気の子』において、ストーリーの緊迫感と退廃的な美しさを象徴する場所として描かれたのだ。
アニメーション監督の新海誠氏が切り取ったリアルで切ない東京のグラフィックは、現実のビルが持つ妖艶な影をそのまま映像に写し取っていた。スクリーン越しにその世界観に魅せられたファンが全国、さらには海外から押し寄せ、現地は一躍ハイライトスポットとなったのである。