かつて昭和から平成にかけて、日本の音楽シーンのトップを走り続けた中森明菜。当時の彼女は、最先端の衣装や斬新な振付、先鋭的な楽曲選びで常に時代の先頭を切っていた。しかし、現在の彼女が選んだのは、巨大な芸能システムから距離を置き、自身の意図を100%反映させるセルフプロデュースの道だ。
企画から音源制作、ビジュアルのトーン&マナーに至るまで、本人が納得のいくクオリティだけを追求する姿勢。妥協を許さないそのアプローチは現役時代から変わらないが、現在の活動にはどこか肩の力が抜けた、しなやかな自由さが感じられる。クリエイターとしての自立が、彼女の歌声に新たな生命を吹き込んでいる。