仲里依紗のCMを語る上で欠かせないのが、俳優・中尾明慶との夫婦共演シリーズです。芸能人の夫婦共演広告は「イメージが固定化する」「私生活の切り売りと受け取られかねない」といったリスクが伴うため、業界内では起用に慎重になるケースも少なくありません。しかし、この二人が見せる掛け合いは視聴者から圧倒的な支持を集め続けています。
報道関係者向けの制作発表会や過去の特番インタビューにおいて、中尾明慶は撮影現場の様子を「家での会話のテンポそのままでカメラが回っている感覚」と振り返り、仲里依紗も「作られた仲良し夫婦ではなく、普段通りのツッコミが入るからこそやりやすい」と語っています。この言葉通り、ニトリのCMで見せる「日常の些細な温度差をコミカルに昇華したやり取り」や、タイムズカーCMでのスムーズなドライブシーンには、作為的な甘さが一切ありません。
CM総合研究所が発表する好感度データにおいても、二人の共演作は「親しみやすさ」「ユーモアがある」といった項目で常に高得点を記録しています。従来の「完璧な理想の夫婦像」を押し付けるのではなく、お互いの個性を認め合い、対等にツッコミを入れ合う現代的なパートナーシップのあり方が、Z世代からファミリー層まで幅広い世代の共感を得ている要因です。