突起のあるあの独特の形状は、型に入れて固めているのではない。大阪製菓株式会社の代表を務める野村泰弘氏らが守り続ける伝統製法では、小さな核(グラニュー糖)に蜜を掛けながら、温められた大釜を延々と回転させて少しずつ成長させていく。
「1日に大きくなるのはわずか1ミリ程度。あの角が自然に形成されるまで、およそ2週間もの時間がかかります」と現場の職人は語る。傾斜角度、温度、蜜をかけるタイミング。そのすべてに長年の経験と勘が要求される。釜の音を聞き分け、手で温度を感じ取る職人技の凄みには、思わず息をのむほどだ。