この「虚礼廃止」の流れを決定づけた歴史的転換点として語り継がれているのが、ゴディバ・ジャパン株式会社が打ち出したあの衝撃的なメッセージだ。同社の最高経営責任者であるジェローム・シュシャン(ゴディバジャパン社長)が発案し、新聞各紙の全面広告に掲載された「日本は、義理チョコをやめよう。」という訴えは、大きな話題となった。
本命チョコや自分へのご褒美チョコの文化を大切にする一方で、形式的なやり取りに終始する義理チョコ文化に対して一石を投じたこの試みは、『義理チョコをやめよう』プロジェクトとして社会的な共感の渦を巻き起こした。それまで「買わせる側」であると考えられていた製菓・食品業界のトップ企業が自ら脱・義理チョコを提唱したことで、職場のバレンタイン廃止に踏み切る企業が一気に加速したのだ。