かつて「アドリア海の真珠」と称えられたドゥブロヴニクの旧市街は、世界遺産としての美しさを守るための大きな岐路に立っています。数年前から本格化したクルーズ船の寄港制限や、歴史的保全のための入場者数コントロールが功を奏し、現在の街並みにはかつての喧騒が嘘のような、落ち着いた空気が戻りつつあります。
路地裏のカフェから聞こえる食器の音や、石畳を吹き抜ける潮風の香り。観光客で埋め尽くされていたメインストリート「プラツァ通り」も、朝夕の静けさは格別です。規制が強化されたことは旅行者にとって一見不便に思えますが、本来の街の呼吸を感じるには、これ以上ない絶好の機会となっています。