2026年のTikTokやInstagram Reelsでは、かつて一世を風靡したキャラクター「朱美ちゃん」のメイクを模したフィルターが爆発的な人気を集めている。発信源は、当時を知らないはずの10代後半から20代前半の若者たちだ。彼らにとって、この言葉は単なるお笑いのネタではない。むしろ、過剰なコミュニケーションを求められるタイパ重視の日常から、一歩引くための免罪符として機能している。
流行は巡るというが、今回のブームはこれまでのレトロブームとは一線を画している。動画の多くは、理不尽な校則や、バイト先での無理なシフト要請、あるいは友人からのしつこい誘いに対して、無表情でこのフレーズをアテレコするものだ。言葉の持つ「強すぎない拒絶」が、現代の人間関係の摩擦を避けるクッションになっている。