スマートグラスやAIデバイスが日常に溶け込み、常に情報に追われる現代社会。五感が悲鳴を上げる中で、人々が本能的に求めたのが「グラウンディング(地に足をつけること)」だった。かつては仏事や和室のイメージが強かった白檀(サンダルウッド)だが、今や都市生活者にとっての「精神的シェルター」として機能している。
アロマセラピーの現場でも、白檀の需要はここ数年で急増した。人工的な合成香料のブームが去り、よりオーガニックで、かつ精神を鎮静化させる香りに回帰しているのだ。都会の喧騒の中で、あえてお寺のような落ち着いた香りを漂わせることは、一種のセルフディフェンス(自己防衛)とも言えるだろう。