真如苑の教義における最大の根幹であり、恐怖譚の震源地となっているのが「接心(せっしん)」と呼ばれる独自儀式です。これは、苑内で修行を重ねて霊能階位(相承)を得た「霊能者(霊従)」と信者が一対一で対面し、神仏や先祖からの霊言(相乗の言葉)を授かるというセッションを指します。
儀式は独特の緊張感が漂う薄暗い空間で行われます。信者が座ると、霊能者は「……うーむ」と低く唸り声を上げたり、体を震わせたりしながら、トランス状態のような仕草で神仏の言葉を告げます。その内容は「先祖の誰それが成仏できずに苦しんでいる」「あなたの家庭環境にはこういう障りがある」といった、不安を煽るものが少なくありません。
「なぜ初対面の相手に自分の悩みを言い当てられたのか」「霊能は本物なのか、それとも嘘なのか」と戦慄する初心者は後を絶ちません。しかし、心理学やコールドリーディング(事前の観察や誰にでも当てはまる曖昧な表現から情報を引き出す技術)の観点から分析すると、これは巧妙なバーナム効果と事前情報の共有によって説明がつきます。紹介者が事前に本人の家庭環境や仕事の悩みを霊能者側に伝えているケースも多く、密室の劇的な演出が相まって「見透かされた」という強烈な信じ込みを生み出しているのが実情です。