歴史を少し振り返ってみよう。2000年代初頭、熱海全体を襲った観光客の減少により、この商店街も休業や廃業に追い込まれる店舗が相次いだ。一時は人影もまばらで、「過ぎ去った観光地」の代名詞とさえ言われた時代がある。
風向きが変わったのは、地元出身者やUIターンした若い起業家たちが空き店舗を活用したリノベーション事業を本格化させてからだ。古い建物の骨組みや歴史的な味わいをあえて残し、ゲストハウスやシェアオフィス、クラフトビールバーへと変貌させた。一店舗の成功が次の挑戦者を呼び、点から線へ、そして面へと賑わいが広がっていったのだ。