テレビの画面越しに見せる太陽のような笑顔の裏で、高島忠夫は長年、重度のうつ病という壮絶な病魔と闘い続けていた。1990年代後半、過密なスケジュールと生来の責任感の強さが重なり、突如として彼を襲った心の病。あれほど明るくエネルギーに満ち溢れていた名司会者が、ベッドから起き上がることすらできなくなるほどの深い苦悩の中に突き落とされた。
当時、表舞台から突如姿を消した理由について様々な噂が飛び交ったが、その裏側には妻・寿美花代の献身的な看護があった。会話すら困難になった夫の手を握り続け、絶望の暗闇から引き戻そうとした妻の支えと、家族が一体となった闘病生活。過酷なリハビリを経てテレビのドキュメンタリー番組で病を明かした際、病気と向き合うありのままの姿を見せた彼の決断は、同じ病に悩む多くの人々に計り知れない勇気を与えた。メディアの華やかさの陰で繰り広げられた、知られざる家族の葛藤と再生の裏話である。