タイパ(タイムパフォーマンス)や効率性が叫ばれて久しい2026年だが、その反動として「あえて時間がゆっくり流れる空間」を熱望する層が急増している。園内を歩くと、最新のテーマパークでありがちなアプリでの予約待ちや数時間におよぶ長蛇の列とは無縁の世界が広がる。
揺れるメリーゴーラウンド、ゆっくりと旋回する観覧車、キュートで少しシュールな動物の乗り物たち。ここでは、すべての速度が意図的に落とされているかのように思える。東京から訪れた20代の女性客は、「画面越しに何でも即座に手に入る時代だからこそ、この場所の『不便さ』や『古さ』が奇跡的に贅沢に感じられる」と目を輝かせる。効率ばかりを追う日々のストレスをリセットする場所として、このレトロ空間が機能しているのだ。