耳を澄ますと、ジリジリとしたノイズ混じりに美空ひばりの名曲が響いてくる。ジュークボックスから流れる昭和歌謡は、年配の来館者にとっては青春そのものであり、若い世代にとっては新鮮な異国情緒のように響く。
嗅覚と味覚を直撃するのが、再現された教室で味わう昔懐かしい小学校の給食メニューだ。アルミの食器に盛られたコッペパン、揚げパン、そして脱脂粉乳を模したミルメーク入りの牛乳。木の机に座り、小さなパイプ椅子に腰を下ろしてスプーンを口に運ぶ。口いっぱいに広がる香ばしいきな粉の甘みが、一瞬にして半世紀前の放課後へと記憶を巻き戻していく。