半世紀にわたって街のランドマークであり続けた施設にも、避けられない時代の波が押し寄せた。築50年近くが経過した建物の耐震性や老朽化の問題、そして娯楽の多元化に伴う利用客の構造変化。2019年、惜しまれつつもその歴史に幕を下ろす決断が下された。
最終営業日、そして最後のプロレス興行には、かつての青春を追想するファンや地域住民が殺到した。建物が解体され、更地となった光景を目にした時、地元住民はひとつの時代の完全な終わりを実感したという。形ある建築物は消え去っても、そこで交わされた歓声やハイタッチの感触は、人の心から簡単に消え去るものではなかった。