1980年代後半、お笑い界に彗星のごとく現れたとんねるずは、それまでの演芸の枠組みを次々と破壊していった。その中で生まれた「保毛尾田保毛男」は、番組内の人気コーナーで絶大な存在感を放ち、子供から大人まで真似をする社会現象となった。
当時はテレビの黄金期であり、視聴者を驚かせ、笑わせることが最優先された時代だ。誇張されたメイクや言動は、あくまで「記号化されたお笑い」として受け止められ、制作者側も悪意のない純粋なパロディとして制作していた面が大きい。だが、この「無邪気なパロディ」こそが、後に大きな社会的対立を生む種組みとなっていた。