二人の関係性を語る上で決して外せないのが、1980年入門の「同期生(55年組)」という絶対的な絆です。全日本女子プロレスの門を叩いた同期には、後に長与とクラッシュ・ギャルズを結成するライオネス飛鳥や、後の極悪同盟メンバーも名を連ねていました。
華々しいスター街道を歩んだように思える彼女たちですが、下積み時代は揃って「落ちこぼれ」と見なされ、過酷な練習と理不尽な上下関係に耐え忍ぶ日々を送っていました。怪我に泣かされ、思うような評価を得られず、合宿所を脱走しようとした夜に互いを引き留め、涙を流しながら励まし合った過去があります。
毎日の過酷な受け身の練習、雑用、極貧生活を共に乗り越えた松本香(ダンプ松本の本名)と長与千種の間には、善玉と悪玉というリング上の役割分担などでは到底引き裂くことのできない、魂の結びつきが形成されていました。