傾斜地に広がるこのエリアにおいて、日々の移動手段の生命線となっているのが地域公共交通だ。特に住民の足を長年にわたって支えてきた長崎自動車(長崎バス)の運行スケジュールは、街の住みやすさを左右する最も決定的な要素である。
しかし、全国的なドライバー不足の波は長崎県長崎市にも容赦なく押し寄せている。運行ルートの見直しや減便を伴うダイヤ改正が実施されたことで、通勤・通学時間帯の混雑増や日中の待ち時間の拡大が顕著になった。「かつては数分おきにバスが来ていたが、今は一本逃すとスケジュールが大幅に狂ってしまう」と長年住み続ける高齢住民は不安を口にする。運行事業者側も限られた人員でいかに運行網を維持するか苦渋の決断を迫られており、利便性と事業継続性の間で激しい葛藤が続いている。