1975年、かつて平穏な集落が存在した「箕島」を丸ごと開発し、世界で初めての本格的海上空港として誕生したこの場所は、まさに日本の土木技術と先進性が生んだ結晶だった。国土交通省の厳格な航空基準のもとで設計されたこの海上滑走路は、周囲を海に囲まれているため騒音問題を飛躍的に軽減し、24時間運用を視野に入れた近代的な航空運輸業の礎を築いた。
四方を海に囲まれた特殊な立地は、単なる交通の要所にとどまらない。かつてキリシタン歴史や唐人屋敷の記憶を刻んだ長崎の地に、現代のテクノロジーが融合した象徴的な施設となったのだ。海上に突き出た滑走路にアプローチする機内からの景色は、世界中の航空ファンを魅了し続けている。