戦国時代を語る上で欠かせない筆頭格が、「美濃の蝮」と呼ばれた斎藤道三の娘、濃姫だ。天下布武を掲げた織田信長の正室として知られながらも、一次史料への登場回数が極めて少ないことから「幻の姫」とも称されてきた。しかし、彼女を単なる影の存在から一変させたのが、木村拓哉と綾瀬はるかの共演で話題を呼んだ映画『レジェンド&バタフライ』である。
同作では、武芸や学問に通じた濃姫が、若き信長と対等なパートナーシップを築き上げ、彼の天下統一への野望を裏で支える姿がダイナミックに描かれた。撮影現場を知る関係者によれば、劇中の緊迫した対峙シーンでは、互いの殺気と信頼が入り混じる迫真の演技が繰り広げられたという。従来の「おとなしく従順な妻」というステレオタイプを打破し、時代の先を見通す聡明な戦術家としての濃姫像は、現代の視聴者に深い共鳴を与えている。