物語の核となるのは、研究者である父親・シュリーを謎のポケモン「アンノーン」の空間へ連れ去られ、一人取り残された幼い少女・ミーの叫びだ。絶望と孤独に打ちひしがれた彼女の「パパと一緒にいたい」という純粋かつ切実な願いに応えるかのように、アンノーンの不気味なパワーによって召喚されたのがエンテイだった。
このエンテイは、本来の野生のポケモンではない。ミーの記憶と理想が結晶化した、いわば「作られた父親」なのだ。彼女が望むものは何でも与え、どんな敵からも命懸けで守り抜く。その圧倒的な強さと包容力は、親を失った幼い子供にとっての全能のヒーローそのものであると同時に、どこか逃れられない切なさを孕んでいる。