数百万回再生を連発した「かわいいだけじゃだめですか?」のフレーズは、SNSの世界で流行語のような波及力を持った。しかし、このヒットは決して棚から牡丹餅ではない。画面の画角、カット割り、視線の外し方、そして視聴者が思わず真似したくなる「余白」の残し方まで、計算し尽くされたセルフプロデュースの賜物である。
ただ「かわいい」を売りにする時代は終わった。現代のSNSユーザーは、作為的な演出に極めて敏感だ。その中で、あえてあざとさを前面に出しつつも、どこかクスッと笑える親しみやすさや、圧倒的な練習量に裏打ちされたクオリティを提示できたこと。これこそが、タイムラインの激しい消費速度に飲まれることなく、長期的なファンを獲得し続けている最大の要因だ。