1965年にイギリスで産声を上げた『サンダーバード』。制作を牽引したのは、映像界の巨匠ジェリー・アンダーソンと、その妻であり共同原案や声優としても腕を振るったシルヴィア・アンダーソンだ。二人が立ち上げたITCエンターテインメントは、当時のテレビ界の常識を鮮やかに塗り替えてみせた。
彼らが確立した「スーパーマリオネーション」という表現技法。パペットの唇が音声と同期して動く機構や、スケール感を徹底的に追求したミニチュアの造形美は、当時の映像エンターテインメント産業に計り知れない激震をもたらした。
物語の軸となるのは、未来の2060年代。大富豪ジェフ・トレーシー率いる私設レスキュー組織「国際救助隊」が、世界各地で発生する未曽有の災害や事故へ果敢に挑む。武力対決ではなく「人命救助」をテーマに掲げたコンセプトは、時代を超えて語り継がれる至高のドラマを生み出した。