海上保安庁のなかでも、わずか限られた者しか選ばれない狭き門、それが潜水士だ。第七管区海上保安本部の管轄エリアは、潮の流れが速く気象の変化が激しい難所が数多く点在する。潜水作業中の事故はそのまま死に直結するため、隊員たちに求められるプレッシャーは想像を絶する。
海難救助の現場で最も重視されるのが、二人一組で行動する「バディ」との絶対的な信頼関係だ。潜水中の合図一つ、呼吸の乱れ一つで見つけ出す相手の状態。命を預け合うパートナーがいるからこそ、過酷な暗闇の海でも迷いなく前進できる。極限下で鍛え上げられたその絆こそが、高い生還率と救出率を支える原動力となっている。