なぜ人々は、画質の荒い違法なスキャン画像(Raw)を追い求めてしまうのか。その背景には、他者よりも早く情報を得て優越感に浸りたいという「ネタバレ欲求」と、SNSでのインプレッション(閲覧数)稼ぎという現代病がある。特に『ONE PIECE』ほどの超巨大IPとなれば、数時間早く展開を知るだけで、数万、数十万のアクセスを集めることができる。
結果として、翻訳前の日本語版スキャンデータ、いわゆる「Raw」を専門に扱う海外のリーカーたちが暗躍することになる。彼らは印刷所や流通経路のどこかから本誌を不正に入手し、即座にデジタル化してアップロードする。このサイクルが常態化していることが、現在の漫画界における最大の頭痛の種だ。