「約定利息」とは、お金の貸し借りを行う際、貸主(金融機関や個人など)と借主の間で「この割合で利息を支払う」とあらかじめ合意(約定)して設定される利息を指します。法的には、民法第587条等に基づく金銭消費貸借契約における約定利息として位置づけられ、契約自由の原則に則って設定されるのが基本です。
法律用語辞典や日本リーガル司法書士事務所の解説などでも示されている通り、利息には大きく分けて「法律の規定によって発生する利息」と「当事者の合意によって発生する利息」の2種類があり、後者の代表格が約定利息です。ここで多くの人が混同しやすいのが、「法定利息」および「遅延損害金」との区別です。
まず、約定利息と法定利息の違いについて整理します。民法の約定利息の規定において、利息を支払う合意があっても具体的な利率を取り決めていなかった場合や、法律の規定によって当然に発生する利息に対しては「法定利率」が適用されます。2026年4月の民法改正以降、法定利率は変動制が導入されており、現行では年3%を基準として定期的に見直される枠組みとなっています。一方、契約書等で個別に定めた約定利息は、この法定利息に優先して適用されます。
さらに重要なのが、遅延損害金と約定利息の違いです。約定利息は「期日通りに返済している期間中、元本を利用する対価」として支払う正常な利息です。これに対し、遅延損害金は「約定返済日までに支払いがなされず、債務不履行に陥った場合に発生する損害賠償金」という制裁的な意味合いを持ちます。そのため、遅延損害金の利率は通常の約定利息よりも高く設定されるのが通例です。