時計の針を2019年に戻そう。貴景勝が大関昇進を決めた伝達式。カメラのフラッシュを浴びる息子の傍らで、一際目を引く女性がいた。それが純子さんだった。上品な着物姿、透き通るような肌、そして凛とした佇まいは、お茶の間の視聴者を一瞬で虜にした。
当時、スポーツ紙のカメラマンたちは一斉に彼女の姿をファインダーに収めた。ワイドショーでも「美しすぎる母」として特集が組まれ、相撲に興味のなかった層までが彼女の存在に注目することとなった。この瞬間から、彼女は単なる「力士の母」を超えた、一種のアイコンとなったのである。