阪神を退団した一二三は、現役続行への望みを捨てず、2017年にBCリーグの石川ミリオンスターズへ入団します。背番号「9」を背負い、独立リーグからNPBへの返り咲きを目指したものの、かつての躍動感を取り戻すことはできず、同年6月には球団から任意引退および退団が発表されました。
野球界の第一線を完全に退いた直後の2017年11月、世間を揺るがすニュースが報じられます。沖縄県内において、知人女性に対する不同意性交(当時の強制性交等致傷容疑)の疑いで沖縄県警に逮捕されたという報道でした。「甲子園の準優勝投手」「元阪神タイガースのドラフト2位指名」という肩書が大手メディアの全国ニュースで見出しを飾り、世間に激震が走りました。
しかし、この一二三慎太事件の真相には、その後のメディア報道があまり大きく扱わなかった決定的な事実が存在します。送検後、検察による詳細な捜査が行われた結果、2018年に那覇地検は一二三慎太を不起訴処分とすることを決定しました。日本の刑事手続において不起訴処分となった以上、法廷で有罪判決を受けた事実はなく、法的には「前科」がついたわけではありません。当事者間での示談成立や嫌疑の認定に関する検察側の法理判断があったと推察されますが、刑事裁判にすら発展しなかったというのが公的な終局判断です。