現在の与沢氏の投資哲学を象徴するのが、「不動産はすべて現金(フルキャッシュ)で購入し、銀行融資によるレバレッジを一切かけない」という徹底した無借金ルールです。
一般的な不動産投資家は、銀行借入を活用して他人資本で利回りを最大化しようとします。しかし、過去に借入と過大な固定費によって急転落を経験した与沢氏は、レバレッジが持つ破滅的な破壊力を誰よりも熟知しています。ドバイの最高峰タワー「ブルジュ・ハリファ」の一室をはじめとする高級物件を次々と一括購入し、相場の乱高下や金利上昇局面でも強制ロスカットや差し押さえのリスクを完全にゼロにする戦略を徹底しているのです。
さらに、彼の資産を爆発的に跳ね上げた契機として外せないのが、2017年の暗号資産市場における歴史的な大勝です。当時、リップル(XRP)をはじめとするアルトコインに巨額資金を投じ、綿密なリサーチに基づくエントリーと過熱の極みでの利益確定を実行。この一連のトレードによって、一度の波で数十億円単位の利益を叩き出しました。
運任せのギャンブルと揶揄されることもありますが、彼の投資手法の根底にあるのは「徹底した下調べ」と「非対称リスク(下値が限られ上値が大きい局面)の選定」です。自身のSNSで開示される財務諸表の分析やマクロ経済の考察は、機関投資家顔負けの緻密さを含んでおり、感覚ではなく論理で相場と対峙している事実がうかがえます。