一方で、会社が延長申請を拒否できる正当なケースも存在する。人事労務管理の現場でトラブルとなりやすいのは、主に手続きや対象要件に関する不備だ。
第一に、申請期限の不遵守が挙げられる。育休延長の手続きは、休業開始希望日(現行の休業終了予定日の翌日)の原則2週間前までに申し出なければならない。この期限を過ぎて出された申請に対し、企業は合理的な範囲で開始日を繰り下げる権利を持つ。第二に、入社1年未満の労働者や、週の所定労働日数が2日以下の労働者など、労使協定によって除外対象とされている場合だ。第三に、保育所の利用申し出を行っていないなど、制度上の延長要件自体を満たしていないケースだ。法的な基準を逸脱している場合は、会社側の拒否が正当化される。