主人公・村田杏子を演じた永野芽郁の存在感は、本作の完成度を一段上のレベルへと引き上げた。普段の可憐なイメージを封印し、静かな怒りを腹に宿した眼差しで淡々とミッションを遂行する姿は凄みすら感じさせる。家政婦として御手洗家に潜入し、完璧な仕事ぶりで見せかけの信頼を獲得していくプロセスは息をのむ緊張感だ。
物語の随所には、結末へと繋がる巧みな伏線が潜んでいた。例えば、真希子がSNSに投稿していた写真の撮影角度や、昔のブログに残されたわずかな文章の癖、さらには真二が抱えていた異常なまでの罪悪感の仕草などだ。初見では見過ごしてしまうような細やかな描写が、再視聴した際にすべて繋がる快感こそ、本作が何度も語り継がれる理由である。