鈴木京香さんが圧倒的な怪演を見せた御手洗真希子(旧姓:遠藤)というキャラクターは、本作の推進力そのものです。彼女の行動原理の根底にあったのは、底なしの「承認欲求」と「貧困への恐怖」でした。
シングルマザーとして極貧生活を送っていた真希子は、かつてSNS(当時のMixi)で皐月のアカウントを見つけ、その優雅で恵まれた生活に狂気的な執着を燃やします。皐月の私服やインテリア、ライフスタイルを真似て自らのアカウントに投稿し、虚飾のセレブ生活を演出し続けていました。
御手洗家に入り込んでからも、彼女の欲望は止まりません。美魔女モデル・大人気インフルエンサーとして世間の賞賛を浴びる一方で、家庭内では冷酷に家族をコントロールしていました。しかし、その根底にあったのは「誰かに認められたい」「二度と惨めな思いをしたくない」という悲痛な叫びでもありました。単なる悪女にとどまらない人間味と哀愁を帯びた造形が、視聴者に強烈なインパクトを残しました。