『漁夫の利』書き下し文と現代語訳!テスト頻出句法から背景まで徹底解説

『漁夫の利』書き下し文と現代語訳!テスト頻出句法から背景まで徹底解説

『漁夫の利』書き下し文と現代語訳!テスト頻出句法から背景まで徹底解説の重要ポイントを解説します。専門的な知識が詰まっています。

本作の出典である『戦国策』は、中国戦国時代の遊説家(縦横家)たちの弁論や謀略をまとめた歴史書です。このエピソードを深く味わうには、当時の勢力図と登場人物の関係性を知る必要があります。

舞台は紀元前3世紀頃の中国大陸。当時、西方の超大国である「秦」が圧倒的な軍事力で他国を圧迫していました。そんな中、隣国同士である「趙」と「燕」の間で衝突が起きようとしていました。燕で内乱が起きて国力が落ちた隙を突き、趙の恵文王が出兵を決定したのです。

国家滅亡の危機に瀕した燕は、当代屈指の弁論家である蘇代(そだい)を趙へ派遣します。蘇代は正面から「戦争はやめてください」と懇願するのではなく、巧みな比喩(寓話)を用いて趙王に迫りました。

寓話における対応関係は極めて明快です。

・蚌(ハマグリ)= 燕(攻め込まれて身を守る側)
・鷸(シギ)= 趙(燕の隙を突いて攻撃を仕掛ける側)
・漁者(漁夫)= 秦(趙と燕が消耗し切ったところを一網打尽にする超大国)

蘇代の説得が成功した最大の理由は、「趙にとっての本当の脅威は燕ではなく、背後に控える秦である」という冷酷な現実を、シギとハマグリの滑稽な姿を通して趙王自身に直感させた点にあります。プライドの高い趙王を刺激せず、趙自身の利益と国防リスクに焦点を当てて納得させた点に、縦横家の真骨頂が見られます。

橋本 菜々子
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橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。