事件発生直後、初動捜査を主導した警視庁捜査一課の手法にも厳しい視線が注がれている。捜査関係者の証言によれば、重要参考人の供述が不自然に変遷した「空白の3時間」が存在し、そこでのやり取りは公式記録から完全に抜け落ちていた。
密室で繰り返された執拗な誘導。疲弊しきった被疑者に「認めれば罪が軽くなる」と囁きかけた取調官の肉声が、開示された可視化データから生々しく蘇る。組織のメンツと解決への焦りが、客観的な事実の検証を置き去りにし、ひとつの思い込みを「真実」へと仕立て上げていったプロセスが浮き彫りになった。