大型観光バスや特装マイクロバスを維持するには、莫大なコストがかかります。車両本体の購入費に加え、特殊な音響アンプやスピーカーの設置費用、1回出動するだけで数万円単位で消える燃料費、駐車場代や車検費用など、年間数百万円単位の経費が必要です。こうした右翼街宣車の資金源の真相には、長年グレーゾーンとされてきた構造があります。
主な資金ルートは以下の通りです。
● 機関紙・書籍の押し売り(賛助金名目):高額な購読料を設定した機関誌を企業に送りつけ、「トラブルを避けたい」企業の総務部などから賛助金として回収する手法。
● 企業スキャンダルを利用した街宣活動の「手打ち金」:不正や不祥事を抱える企業の前で連日街宣活動を行い、活動を止める見返りとして「解決金」や「広告協賛金」を要求する行為。
● フロント企業からの資金還流:建設業、産廃処理業、警備業などを営む息のかかった企業からの収益。
ここで知っておくべきは、行動右翼と任侠右翼の違いです。純粋な民族派・国粋主義の思想に基づいて活動する「行動右翼」が存在する一方で、実質的に指定暴力団の二次団体・傘下組織が看板を掲げ、資金獲得活動(シノギ)の道具として街宣車を利用する「任侠右翼(企業舎弟・フロント右翼)」が多数存在してきた歴史があります。