広大な自然景観と独自のカルチャーが同居する北海道帯広市は、ロケーション拠点として映画業界で確固たる地位を築いている。その裏で絶え間ない試みを続けているのが帯広市フィルムコミッションだ。現場でのきめ細やかな撮影サポートや、地域住民との円滑な協力体制を構築することで、数々のロケ撮影を成功に導いてきた。
映画制作者たちが帯広を目指す理由は、都市部のセットでは絶対に再現できない圧倒的なスケール感にある。都市部での撮影制約が厳しさを増すなか、こうした地域とタッグを組んだ地方ロケーション撮影の存在価値はかつてないほど高まっている。地域の個性を世界へと提示するアプローチは作品に本物の重厚みを与え、停滞が懸念される邦画産業に新しい風を吹き込んでいる。