櫻井翔の作詞家としての才能を語る上で絶対に外せないのが「Hip Pop Boogie」です。この曲のタイトルは「Hip Hop」と「Pop」を融合させた造語であり、ポップカルチャーのど真ん中にいながらヒップホップを極めるという彼の矜持そのものを表しています。
リリックには「道なき道を歩いてきた」自負と、「大卒アイドル」「ラップ担当」という先駆者ゆえの葛藤が赤裸々に刻まれています。「あの日君は泣いていた」というフレーズをはじめ、嵐のメンバーやファンとともに歩んできた道のりを鮮やかに想起させる叙事詩的な構造が、聴く者の胸を強く打ちます。
さらに、2017年のアルバム『untitled』通常盤特典として発表された「Hip Pop Boogie chapter II」では、10年の時を経てリリックを自らアップデート。「未完の物語」がトップアイドルへと昇りつめた先で見せる風景へと書き直され、櫻井のブレない音楽的信念の進化がファンの間で大きな感動を呼びました。