1990年代から2000年代にかけて、フジテレビジョンの看板番組として君臨した『とんねるずのみなさんのおかげでした』。番組から溢れ出るノリは、まさに港区西麻布のストリート感覚そのものだった。高級バー、会員制クラブ、深夜のラウンジ。番組スタッフや出演者たちが闊歩したその同じエリアで、勢力を急速に拡大していたのが関東連合のネットワークだった。
当時の西麻布界隈は、芸能人と裏社会の境界線が極めて曖昧なグレーゾーンに包まれていた。同じVIPルームの空気を吸い、同じ飲食店を行き来する。直接の交友がなくとも、互いの存在を視界に捉えざるを得ない特異な空間。大物芸人が牽引するテレビカルチャーの全盛期は、そうした夜の街の危ういエネルギーと表裏一体で成り立っていた。