『海猿』シリーズが地上波から完全に姿を消し、NetflixやAmazonプライム・ビデオといった大手サブスクリプションでも配信停止となっている理由は、原作者である漫画家・佐藤秀峰氏とフジテレビとの間で生じた決定的な契約終了にあります。単なる放送スケジュールの都合や出演者のスキャンダルではありません。
事態の発端は、映画シリーズが大ヒットを記録していた最中に起きたフジテレビ側の度重なる不義理でした。報道各社の取材や佐藤氏自身の公式発表によると、2012年、フジテレビの報道番組スタッフがアポイントなしで佐藤氏の仕事場へ突撃取材を敢行。さらに同時期、『海猿』関連のオフィシャル書籍が無断で出版・販売されていた事実が発覚しました。
著作者人格権および著作権を著しく侵害された佐藤氏は、フジテレビに対して強く抗議し、新規取引の停止を宣言。その後、2015年に一度は和解したと報じられたものの、根本的な信頼関係の修復には至りませんでした。そして2017年、佐藤氏はフジテレビとのすべての契約(再放送権、配信権、商品化権など)を完全に終了したことを公表しました。原作者の許諾が得られない以上、テレビ局は作品を放送することも、配信プラットフォームへ許諾を出すことも法的に不可能となったのです。