今年の一流ケーキは変わった。
環境意識の高まりを受け、トップパティシエたちは素材調達を見直している。「フードマイレージを考慮し、可能な限り国内産、できれば地元産の素材を使う」。京都の名店「パティスリー ラヴィルリエ」のオーナーシェフはこう説明する。フランス産にこだわった時代は終わりつつある。
卵は近隣農家から。乳製品は府内の酪農家と直接契約。小麦粉は北海道産。この「地産地消的高級化」が、2026年の一流ケーキの新基準だ。
個性派フレーバーの台頭
伝統的な苺ショートやチョコレート系に加え、和素材を取り入れたケーキが注目される。抹茶とホワイトチョコレートの組み合わせ、柚子を効かせたムース、黒胡麻のビスキュイ。日本人の味覚に深く訴えかける、繊細で複雑な味わいが評価されている。
「フランス菓子の技法で日本の美意識を表現する」。これが現代の一流パティシエの共通理念だ。