確定申告の現場やSNSのコミュニティ、知恵袋などで毎年多く見受けられるのが、「通院にかかった交通費を入れ忘れて数千円から数万円単位で損をしていた」という後悔の声です。
医療費控除の対象となるのは、医師等による診療・治療を受けるために直接必要だった通院交通費です。電車や路線バスといった公共交通機関の運賃は、領収書が発行されない性質上、領収書なしでも明細書への記載が認められています。日付、利用した交通機関の名称、区間(出発駅〜到着駅)、受診者の氏名、支払金額を記したエクセルやメモ帳を残しておくことで、正当な控除対象として計上できます。
ただし、交通費には「認められるもの」と「税務署に否認されるもの」の厳格な境界線が存在します。
- 対象となる例:通院のための電車・バス運賃、病状から公共交通機関の利用が困難な場合や緊急時のタクシー代、付き添いが必要な小児患者に同伴した保護者の運賃。
- 対象外となる例:自家用車で通院した際のガソリン代・有料道路料金・駐車場代、里帰り出産のために実家へ帰省した新幹線・飛行機代、親族が見舞いに訪れるための交通費。