札幌狸小路店は、狸小路6丁目という大通駅・すすきの駅双方から徒歩圏内の好立地に位置し、昼夜を問わず多くの来店客で賑わっていました。それだけに突然の営業終了が発表された際には、SNSやラーメンコミュニティで大きな衝撃が走りました。公表された情報および当時の飲食業界を取り巻く環境から、閉店の主な要因は大きく3つに整理されます。
第一に挙げられるのが、ビル・テナント契約の更新タイミングです。商業ビルの定期借家契約満了に伴い、運営母体である株式会社力の源ホールディングスがポートフォリオの見直しを実施した時期と重なっています。第二に、インバウンドおよびナイトタイムエコノミー(深夜需要)の急速な環境変化です。狸小路エリアは外国人観光客や深夜の歓楽街利用者に支えられていた側面が強く、ライフスタイルの変化に伴い収益構造の再検証が迫られました。
そして第三が、ブランド全体が進めていた「郊外ロードサイド・生活密着型店舗へのシフト」です。繁華街特有の高額な賃料コストを最適化し、ファミリー層や車移動の地元住民が日常的に利用しやすい立地へと経営資源を集中させる戦略転換が、狸小路店のクローズを決定づける要因となりました。