宮本信子さんとの幸福な家庭生活の前に、伊丹十三氏には一度の婚姻歴がありました。その相手こそ、日本映画界の黎明期を支えた東和映画の創業者・川喜多長政氏とかしこ夫妻の長女である川喜多和子さんです。
海外の名作映画を日本に紹介するキュレーター・プロデューサーとして国際的に活躍していた和子さんと伊丹氏は、1960年に結婚。文化人同士の華やかなカップルとして注目を集めましたが、お互いの強烈な個性や多忙な生活のすれ違いもあり、約5年の結婚生活を経て1965年に離婚が成立しました。前妻との別れを経て、伊丹氏が自らの終の伴侶として選んだのが、まさに宮本信子さんだったのです。