作品を爆発的なヒットへと導いた大きな要素は、主要キャスト陣が醸し出す奇跡的な空気感にあった。亀梨和也が演じる修二の表面的な器用さと内面の空虚さ、山下智久演じる彰の浮世離れした無邪気さ、そして堀北真希演じる信子の不器用な自己解放。この強烈な三角関係の輪郭をより鮮明に際立たせたのが、真理子という「正論」と「ピュアな好意」を持つ異物の介在だった。
現場では同世代のキャストが切磋琢磨する独特の熱量が渦巻いていた。過密な撮影スケジュールの中でも、亀梨との緊張感あふれる対話シーンでは一歩も引かない度胸を見せつけ、山下の奔放なアドリブに対しても柔軟に反応。登場人物たちの青臭くも歪んだ青春模様に、彼女の演技がリアルな手触りを与えていた。この四者四様の個性がぶつかり合ったからこそ、本作は単なるアイドルドラマの枠を超え、深みのある青春ドラマとしての金字塔を打ち立てたと言える。