スタジオジブリが世に送り出した本作は、オール手描きという全編手作業のアニメーション制作にこだわり抜いて作られました。CG技術が全盛を迎える中で、宮崎駿監督があえて選択したのは「鉛筆と水彩」による表現。17万枚を超える圧倒的な作画枚数が投入され、波の一滴、風に揺れる木々の葉一枚にまで生命力が吹き込まれました。
さらに、音楽を担当した久石譲による叙情的なスコアが、この映像美に完璧なシンクロをもたらしています。ノスタルジックでありながら力強い旋律は、画面の中の景色に奥行きを与え、観客を異世界へと惹き込みます。二人の世界観を彩る色鮮やかな場面カットは、作画スタッフの緻密な職人技と音楽の融合が生み出した芸術品と言えるでしょう。