物語のクライマックスにおいて、グランマンマーレは宗介に対して「ポニョが魚であっても、半魚人であっても愛せるか」と問いかけます。5歳の少年である宗介は迷うことなく「どんなポニョも好き」と答え、ポニョは魔法の力を完全に手放して人間になる道を選びました。
この結末が持つ意味は、自然界と人間社会の和解であり、他者のありのままを受け入れる「無償の愛」の提示です。もし宗介の心が揺らいでいれば、ポニョは海の泡となって消え、世界の均衡も崩壊していたとフジモトは語っていました。幼い二人の純粋な決断が、世界の破滅を食い止める防波堤となったのです。
ラストシーンで宗介のキスによって完全に人間の女の子となったポニョ。二人が日常へと戻っていく姿は、過酷な試練を乗り越え、異なるルーツを持つ他者と共に生きていく人間の力強い一歩を鮮やかに描き出しています。