94歳になっても、彼のデスクから情熱が消えることはなかった。視力が低下し、体力が削られても、ペンを握る手をとめることはなかったという。「倒れるなら原稿用紙の上がいい」——口癖のように語っていたその言葉通り、逝去する直前まで精力的な執筆活動を展開していた。
漫画家・絵本作家としての誇りは、最後まで揺らぐことがなかった。児童文学・ファンタジーの分野において、自らの哲学である「本当の正義とは、お腹を空かせている人に食べものを分けること」を表現し続けることこそが、彼の生きる糧であり、生命そのものだったのである。