言葉を発さずとも感情の揺らぎを観る者に伝える力。西島秀俊が主演を務め、米アカデミー賞国際長編映画賞に輝いた『ドライブ・マイ・カー』で見せた哀愁と再生の演技は、世界中の映画ファンを唸らせた。徹底した役作りとストイックな食生活、趣味の映画鑑賞に没頭する私生活のストイシズムが、スクリーン越しに滲み出る透明感ある色気を形作っている。
対照的に、柔らかな微笑みと野性味ある髭のコントラストで魅了するのが竹野内豊だ。かつて所属した大手事務所「研音」を離れてフリーランスとなった後も、その引力は衰えるどころか深みを増している。過度な露出を避け、作品選びに妥協しない姿勢。プライベートをあえて明かさないミステリアスな空気感が、彼の存在をより高貴なものへと押し上げている。